お正月に飾った鏡餅の食べ方の定番といえば、「お雑煮」や「おしるこ」ではないでしょうか。
雑煮を食べれば神様の力を分けてもらう事になるので、お雑煮を食べる風習になっています。
ただ、お雑煮やおしるこは美味しいですが、正直こればっかりだと飽きてしまいますよね。
せっかく食べるなら、美味しくいただきたいものです。
そこで、お雑煮やおしるこに飽きてしまった時の、鏡餅のアレンジ料理をご紹介します。
下記の内容でお届けします。
- 鏡餅の飾りはいつからいつまで飾る?
- 鏡餅のアレンジ調理法
- カチカチに固くなった鏡餅を柔らかくする方法
- 真空パックの鏡餅の鏡開きの方法
鏡餅の鏡開きの作法は?
鏡開きの日や飾りつけする期間などは、地方によって様々ですが、共通していわれている決まりとして「鏡餅は切ってはいけない」というものがあります。
鏡餅を切る=神様に刃物を向けることになるということから、切ってはいけないとされています。
あと、鏡餅を刃物で切るのは、武士の切腹をイメージさせることから「切る」とか「割る」などの言葉を使用せずに、「開く」という言葉が使われているそうです。
ちなみに「鏡もち」は、昔の鏡に形が似ていることから鏡餅といわれています。
なぜ、「鏡」という文字を使うのかというと、鏡は人の姿と心をうつすもので、鏡には神様が宿っていると考えられていた為です。
鏡餅の形が丸いのは、丸い形は人の心や命をあらわしているからなんです。
人の心を写して、神様が宿るものなので切ってはいけないとされているんですね。
鏡餅の飾りはいつまで飾るの?
一般的には、鏡餅の飾りは1月7日の松の内までとされています。
そのあと1月11日に鏡開きをするのが、ほとんどですね。
地域によっては、1月15日や20日というところもありますが、これは江戸時代頃までは1月15日や20日に行われていた為だとされています。
鏡餅の飾り初めは、「八」が末広がりなので12月28日が最も良いとされています。
12月29日は「九=苦」なので、避けられることが多いです。
12月30日でも良いともいわれていますが、12月30日は旧暦では1年の最後の日の為、「一夜飾り」といって「神様に失礼にあたる」ともいわれています。
ただ、この鏡餅の飾りの期間に関しては、地方によって本当に様々です。
12月29日は「29=ふく=福」としている地域もあるようですので。
鏡餅の食べ方 アレンジ調理
鏡餅のアレンジ調理方法を5つご紹介します。
■油で揚げておかきにする
鏡餅が余ってしまった時の定番調理方法です。
油であげる時のポイントは、水気がある場合、しっかり乾かすことです。
【材料】2人前
・鏡餅:1/2個
・塩:適量
【作り方】
①乾燥した鏡餅を1cm~1.5cmくらいの大きさに、トンカチやハンマーで叩き割ります。
②160度~170度の油で揚げる
※低温で一度揚げて中までしっかり火を通して、二度揚げした方が美味しいですが、面倒なので我が家ではやりません。
③油をしっかり切って、塩を振って完成です。
※塩ではなく、砂糖とシナモンを振ると子供が喜ぶおやつになりますよ。
■トースターでおかきにする
油をたくさん使うと「後処理が面倒だ」という場合は、揚げずにトースターを使っておかきを作ることもできます。
お正月は、ついつい食べ過ぎてしまいますので、ほぼ油を使わずにヘルシーなおかきも良いですね。
【材料】2人前
・鏡餅:1/2個
・サラダ油:少量
・醤油 or 塩:適量(お好み)
【作り方】
①乾燥したお餅を1cm~1.5cmくらいの大きさに、トンカチやハンマーで叩き割ります。
②アルミホイルの上に餅を置いて、サラダ油をかけます。
③トースターでしっかり焼き色がつくまで焼いて、ふっくらさせます。
④醤油や塩をかければ完成です。
甘い大福餅なら、子供も喜んで食べますね。【材料】4人前
・鏡餅:4個
・砂糖:大さじ4
・水:大さじ4
・あんこ:200グラム
・片栗粉:適宜
【作り方】
①耐熱容器にお餅と水と砂糖を入れます。
②容器にラップをして、レンジで600Wで30秒加熱します。
※一気にやると、お餅がベタッとなる可能性もあるので、様子を見ながら少しずつ加熱します。
③お餅がふくらんできたら、一旦レンジから取り出します。
④お餅と水と砂糖をしっかり混ぜ合わせて、お餅になじんだら(水気がなくなったら)レンジで再度加熱します。
⑤600Wで10秒~20秒ほど加熱します。
⑥キッチンペーパーやまな板に片栗粉を敷いて、その上に加熱したお餅を置き、そこに片栗粉をまぶします。
⑦あんこを包むことができる大きさにお餅を切り分けて、お餅の中にあんこを入れて包めば完成です。
■イチゴ大福
大福とほぼ同じ手順で、いちご大福を作ることもできます。
【材料】3人前
・鏡餅:2個
・砂糖:大さじ2
・水:大さじ2
・あんこ:お好みで(あまり多すぎると上手く包めません)
・イチゴ:3個
※牛乳を少量いれると、より美味しくなります。
【作り方】
①耐熱容器にお餅と水と砂糖(牛乳)を入れます。
②容器にラップをして、レンジで600Wで30秒程度加熱します。
※一気にやると、お餅がベタッとなる可能性もあるので、様子を見ながら少しずつ加熱します。
③お餅がふくらんできたら、一旦レンジから取り出して、水分がなくなるまでかき混ぜます。
④600Wで1分30秒~2分ほど加熱します。
⑤キッチンペーパーやまな板に片栗粉を敷いて、その上に加熱したお餅を置き、そこに片栗粉をまぶします。
⑥あんこを包むことができる大きさにお餅を切り分けて、あんことイチゴを乗せれば完成です。
甘いものに飽きてしまった時は、ピザがおすすめです。簡単ですが、ピザのようなものが出来上がります。
【材料】1人前
・鏡餅:1個
・チーズ:1枚
・ハム:1枚
・ソース:ピザソースでなくても可
※お好み焼ソースやテリヤキソースなどで、アレンジしても美味しいです。
【作り方】
①鏡餅を4等分にします。(鏡餅のサイズによって調整してください)
②お皿にクッキングシートを敷きます。その上に水で濡らしたお餅をのせます。
お餅は間隔をあけて置いてください。
③お餅の上にクッキングシートをのせます。
クッキングシートでお餅を挟む状態にすることで、お餅がラップやお皿にくっつきにくくなります。
※レンジモチアミがあると、お皿にお餅がくっつかないので便利ですよ、
④全体にラップをかけて、電子レンジで600wで2分~3分加熱します。
※様子を見ながら加熱してください。
⑤加熱が終わったら、フライパンでカリっとするまで焼きます。
⑥カリッとなったらソースとハム、最後にチーズをのせます。
⑦フライパンに蓋をして、具を蒸し焼きにします。
⑧チーズが溶けて、お好みの感じになれば完成です。
※具材をツナマヨときざみ海苔に変えても美味しいですよ。
他にも、七草粥に入れたり、各地方のお雑煮の味付けにしてみたりと、バリエーションはたくさんありますので、試してみてください。
カチカチの鏡餅を柔らかくする方法
鏡餅にも真空パックに入ったものと、ついたお餅とありますが、ついたお餅の場合は鏡開きの日まで置いておくと、カチカチになっていますよね。
だいたいカビも生えてますし。
カビの生えた鏡餅は、そもそも食べても大丈夫なのか?については、鏡餅のカビの危険性についてを参考にしてください。
固くなってしまった鏡餅は、徹底的に乾燥させることで、割りやすくなります。
中途半端な固さの時が一番処理に困りますので、ヒビが入るくらいに乾燥させるのがポイントです。
鏡開きの時に乾燥が足りない時は、天日干しか冷蔵庫に入れて乾燥させると良いですよ。
割ったあと、お餅として食べる場合は「電子レンジ」を使うのが簡単です。
耐熱容器に水を入れてラップをして、600Wで30秒ずつ様子を見ながら温めます。
一気に長い時間温めてしまうと、お餅がベタッとした感じになってしまうので注意してください。
鏡餅の真空パックはどうやって鏡開きする?
真空パックの鏡餅の良いところは、カビが生えないので衛生面で安心なところです。
ただ、叩いて割れるかというと、それほどの固さもありませんよね。
真空パックの鏡餅は、お雑煮やおしるこにするなら、熱湯に真空パックのまま入れてあたためてください。
そうすることでお餅が柔らかくなります。
お雑煮やおしるこではなく、おかきが食べたい(固いままが良い)という場合は、冷蔵庫に入れるか天日干しにして乾燥させます。
乾燥させたら、あとはトンカチやハンマーで割るだけです。
ただ、お餅を乾燥させるのが面倒なので、我が家では真空パックのお餅は縦割りで切っています。
鏡餅に刃を入れてはいけないルールは知っていますが、縦割りで切ってしまうのが一番簡単です。
お餅は少し固いので、包丁にふきんをあてて体重をかけて切ると、切りやすいですよ。
包丁の切れ味が悪い時は、包丁を熱いお湯につけると切れ味が増して切りやすくなります。
鏡餅の食べ方 まとめ
お正月の鏡餅の食べ方で、お雑煮やおしるこ以外のものについてご紹介しました。
お雑煮はたくさん食べたし、少し飽きてしまったなぁという時に活用してもらえればと思います。
⇒定番の雑煮をいつもとは違う味付けにする簡単レシピも参考にしてください。
お餅が固い時の対策としては、電子レンジを使用するのが一番簡単です。
本来鏡餅は切ってはいけませんが、真空パックの場合は切ってしまうのが早くて楽です。
色々なルールや習慣がありますが、あまり手間をかけずに美味しくいただきたいものですね。
地方によっては、子供はそもそも鏡餅は食べてはいけないなんて所もあるそうですよ。