世界文化遺産に登録された「旧集成館」を含む仙巌園。
NHKの大河「篤姫」のロケ地にもなったので、ご存じの方も多いと思います。
世界遺産になってから、観光に訪れる方が一気に増えたようですね。
ただの庭園だと思って、ふらっと立ち寄ると「時間が足りない」なんてことになりかねませんので、観光に行く前に見所や所要時間をチェックしておいてください。
仙巌園へのアクセスについてもご紹介します。
鹿児島仙巌園の見所
昔は、磯庭園と呼ばれていたので、鹿児島の人からすると「仙巌園」よりも「磯庭園」の方が馴染みが深いと思います。
磯庭園を作ったのは、薩摩のお殿様島津家の19代当主「光久」公です。
歴史好きの人なら知っているかもしれませんが、恥ずかしながら私は知りませんでした。
薩摩の殿様といえば、「斉彬」公ですので。
照国神社にも祭られていますしね。
世界文化遺産にも登録された「集成館事業」は、その斉彬公によって手掛けられました。
日本が飛躍的に発展したのは、集成館事業が大きく貢献しているそうです。
そんな旧集成館を含む仙巌園は、見どころがたくさんあります。
借景園
鹿児島の象徴「桜島」を正面に、錦江湾を池に見立てた庭園です。
桜島が錦江湾に浮かんでいるように見える場所で、仙巌園の中でも人気の高い場所です。
鹿児島が、東洋のナポリといわれる所以(ゆえん)ですね。
ただ、晴れていないと良さが半減するので、観光の際は、お天気になること(あと桜島が噴火しないこと)を願うばかりです。
桜島が噴火すると、風向きによってはとっても面倒な事になりますので注意が必要ですよ。
⇒鹿児島観光に行くなら、服装や持ち物は要注意!コンタクトは危険!?
ちなみに、仙巌園の中で桜島を一番近くで見られるところは、 ベンチのある芝生エリアです。
入口から10分~15分歩いたところにあるので、それほど人も多くありません。
反射炉跡と鉄製の大砲
世界遺産に登録された反射炉跡です。
反射炉と聞いても、あまり馴染みのない言葉なので、いまいちピンとこないですよね。
簡単にいうと、大砲を作るための鉄を溶かす場所で、効率よく鉄を溶かす為に熱を反射させるように作られていました。
その為に、熱を溶かす「溶解室」の天井がドーム形になっていたそうですよ。
今は、跡地なので建物はありませんが、すぐ近くに「鉄製の砲台」が飾られています。
鉄製の砲台は当時のものではなく、レプリカです。
鶴灯籠
鹿児島の街を近代的な町にしたいと、斉彬公が始めたガス灯です。
写真のものは、獅子乗大石灯籠(ししのりおおいしとうろう)と言って、別のものです。
仙巌園には、実は灯籠がたくさんあります。
その中でも有名なのが、鶴灯籠です。
城下町にガス灯を灯すために、研究や実験が行われていたそうで、かなり大きな灯籠です。
実験は成功したそうですが、斉彬公が亡くなったので、ガス灯の計画は頓挫してしまったそうなんです。
尚古集成館
観光時間に余裕があれば、島津家の歴史観光も良いと思います。
鹿児島の伝統工芸「薩摩切子(さつまきりこ)」「模型船」や「甲冑」なども展示されているので、歴史好きの人には、たまらない場所かもしれません。
尚古集成館の入場料は、仙巌園の入場料1,000円に含まれているので、せっかくなら少し観光していかないと勿体ないですね。
両棒餅(じゃんぼ餅)
鹿児島ではポピュラーなお菓子で、餅に2本の棒を刺した丸いお餅です。
今もあるのかはわかりませんが、昔は路上(露店)でも両棒餅は販売されていました。
仙巌園内の売店で販売されていて、醤油風味と味噌風味の2種類があり、6本入り(310円)から販売されています。
嬉しいことに、「醤油3本・味噌3本」でもOKです。
他にも、猫好きにはたまらない「猫神社」もあります。
なぜ、猫神社があるのか?
豊臣秀吉の時代の朝鮮出兵の際に、島津家は7匹の猫を連れていったそうです。
猫神社は、そのうち帰ってきた2匹が奉られています。
なぜ猫を連れていったのかというと、時間を確認するためだそうです。
なんでも、猫の瞳孔の開きによって、時間を推測していたそうで「時の神様」ともいわれています。
あと、百日咳にもご利益があるみたいですよ。
鹿児島仙巌園の所要時間
仙巌園は、50,000平方メートルという広大な庭園ですので、じっくり見て回るのなら、1時間以上はかかると思います。
敷地が広いので、サラッと全部回るだけでも、移動に時間がかかってしまいます。
1つずつじっくり見る場合は、2時間位かかるかもしれませんね。
特に子供がはしゃげるような場所ではないので、子連れの場合、じっくり観光するのは難しいかもしれません。
桜島と錦江湾の借景園を見るだけなら、すぐに終わりますが、それだと1,000円の入場料が勿体ないのではないかなと個人的には思います。
ですので、仙巌園を観光ルートに入れる場合は、所要時間を最低1時間は見ておいた方が良いと思います。
庭園内が広いうえに砂利道も多いので、 女性はヒールではなくスニーカーの方が歩きやすくて良いですよ。
仙巌園をくまなく観光したい場合は、ガイドさんがついて説明してくれるプランもありますよ。
御殿ガイドツアーといって、お屋敷の中をガイドさんが20分案内してくれます。
ガイドツアーには抹茶と和菓子がついてきます。
仙巌園の入場料やガイドツアーの料金[楽天たびノート]
仙巌園の入場料金は、「HISのクーポン」や「遊ぷらざのクーポン」を利用すれば、100円割引になりますよ。
鹿児島仙巌園へのアクセス方法!
仙巌園は市内からは少し距離がありますので、レンタカーを利用しない場合、鹿児島中央駅から移動するなら、バスかタクシーになります。(仙巌園への電車のルートはありません)
【バスでのアクセス】
鹿児島中央駅から、カゴシマシティービューを利用します。
カゴシマシティービューには、「城山・磯コース」と「ウォーターフロントコース」があります。
鹿児島中央駅から直接仙巌園に行く場合は、「ウォーターフロントコース」を利用した方が早く到着することができます。
城山展望台や西郷隆盛ゆかりの地を巡ってから、仙巌園に行く場合は「城山・磯コース」の利用になります。
鹿児島中央駅から仙巌園に直接向かった場合、「ウォーターフロントコース」は30分程度、「城山・磯コース」は35分程度です。
ただ、ウォーターフロントコースの問題点が1つあって、本数が少なくて運行時間の間隔が長いことです。
城山・磯コースの30分に1本に対して、ウォーターフロントコースは1時間30分に1本しかありません。
ですので、どちらに乗った方が良いというわけではなくて、早く来たバスに乗るのが良いですよ。
西郷どん大河ドラマ館のオープンに合わせて、「城山・磯コース」「ウォーターフロントコース」と2コースに分かれていたのが、1コースになります。乗車時にコースを確認しなくても良くなりましたが、仙巌園までの所要時間は鹿児島中央駅から約50分と長くなります。
バスは1日19便で、30分に1本の間隔で運行されます。
バスで鹿児島市内観光をする場合は、「市電・市バス・シティービュー」がセットになった1日乗車券を購入した方がお得です。
【1日乗車券】
・大人600円、小人300円
・12施設の割引やサービスを受けることができます。
【タクシー利用の場合】
タクシーを利用の場合、鹿児島中央駅から仙巌園までの料金は、およそ2,500円~3,000円です。
当日の道路の混雑状況によっても変わるので、あくまでも目安にしてください。
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仙巌園の見所や所要時間とアクセス まとめ
世界文化遺産に登録された仙巌園は、鹿児島市内観光には外せないスポットです。
桜島と錦江湾を望む借景庭園や、反射炉跡など観光スポットがたくさんあります。
庭園内がかなり広いので、時間に余裕を持って観光しないと時間が足りなくってしまうかもしれません。
庭園内は砂利道も多いので、歩きやすい靴の方が足が疲れにくくて、良いと思いますよ。
磯庭園までの行き方は、鹿児島中央駅からバスに乗れば30分程度で到着します。
天文館や西郷隆盛銅像前からもバスは出ていますので、市内観光であればバスが便利です。
※車移動は、桜島が噴火すると面倒ですので。
⇒桜島が噴火しても安心して観光できる、鹿児島観光の服装や持ち物と車移動の注意点
1日乗車券を上手く利用して、お得な旅行にしてください。
⇒鹿児島市内観光には外せない!西郷隆盛銅像へのアクセスと観光のコツ!
⇒鹿児島中央駅から向かうなら、仙巌園の前に城山展望台観光へ