関西エリアにお住いの方であれば、たぶん毎日のように、関西電力と大阪ガスのCMを見ていると思います。
「電力自由化」「ガス自由化」が始まってから、どちらの会社もやたらと「うちの会社でセットにしてください」とPRしていますよね。
確かに、電気とガスをまとめると、”今よりは”安くなるのですが、
「光熱費をめっちゃ安くしたいねん!」
と考えているなら、電気とガスをまとめるのはオススメできません!!
実は、もっとお得な方法があるんです!!
というわけで、今回は
「関西エリアに在住の方が、電力会社やガス会社を見直す際に知っておかないと損をしてしまう」ことについてご紹介していきます。
【この記事を読めばわかること】
- 関西電力で電気とガスをまとめるメリットとデメリット
- 大阪ガスでガスと電気をまとめるメリットとデメリット
- ガスと電気をまとめない方がいい理由
- 光熱費を簡単にかなり安くする方法
- ベストな会社の選び方
ちょっとボリュームが多いですが、これを見てもらえれば、電気代とガス代の節約方法がきっとわかります!
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電気会社は自由に選べます!
私の知り合いに、「大阪ガスと関電のCMしか見たことないので、他の選択肢なんて思い付きもしなかった!」という方がいました。
なので、念のためですが、電力会社は「関西電力」or「大阪ガス」の2択ではなくて、他の会社も自由に選ぶことができます。
選択肢が自由にあることの認識がないと、「電気とガスはまとめちゃダメ!」と言われてもピンと来ないですよね。
「電気会社だけ変更する」とか、「ガス会社だけ変更する」というのも可能ですので、それを踏まえたうえで、この続きを読み進めていただけるとわかりやすいと思います。
関西電力で電気とガスをまとめるメリットは2つ!
関西電力で電気とガスをまとめる・・・、つまり、現在大阪ガスで契約している「ガスの契約」を「関西電力に切り替える」ということです。
ガスの契約を関西電力に切り替えるメリットは2つです。
- 大阪ガスよりガス代が安くなる
- 電気料金も割引される
1.大阪ガスよりガス代が安くなる
どのくらいガス代が安くなるのかというと、大阪ガスの一般料金と比べて約12%程度ガス代が安くなります。
ただし、これは「関西電力で電気とガスをセット」にした場合です。
のちほど詳しく紹介しますが、電気は関西電力以外の会社に変更して、ガスを大阪ガスから関西電力に変更することもできます。
ガスのみの契約の場合は、12%から3%をマイナスした約9%の割引になります。
2.電気料金も割引される
関電で電気もガスもセットにすると、「なっトクでんき」というプランを選ぶことができるようになります。
この「なっトクでんき」は、関西電力「従量電灯A」に比べると、約3%程度電気代が安くなります。
ちなみに、一般家庭の場合は「従量電灯A」を契約している家庭が多いです。
契約しているプランは、「検針票」もしくは「はぴeみる電」で確認できます。
ガス床暖房を使っている家庭は関電ガスに切り替えちゃダメ!
大阪ガスよりも関電ガスの方が安くなるのですが、ガス床暖房を使っているご家庭は切り替えないようにしてください。
関電ガスは、大阪ガスの「床暖料金」には対応していません。
なので、契約を変更してしまうと、ガス代が高くなってしまいます。
電気式の床暖房の場合は全く影響ありませんので、契約を変更すれば安くなりますよ。
大阪ガスでガスと電気をまとめるメリットは・・・
私の知人は、「大阪ガスでまとめるのも関電でまとめるのも、どっちも料金は同じじゃないの?」と思っていたようですが、実は全く違います。
正直言って、大阪ガスでまとめても料金的なメリットはほとんどありません。
大阪ガスでまとめてもガス代は安くならない
関西電力の場合、電気とガスをセットにすると電気料金の割引がありましたよね。
でも、大阪ガスでセットにしてもガス料金は安くなりません。
なので、料金面のメリットでいうと、この時点で関電に一歩遅れを取っています。
大阪ガスの電気の割引は正直微妙
大阪ガスのCMは上戸彩さんを起用して、華やかな感じではありますが、肝心の料金メリットはほとんどありません。
例えば、年間の電気料金が13万円程度かかっている場合は以下のようになります。
画像引用:大阪ガス公式サイト料金シミュレーション
このシミュレーション結果だけ見ると、「めっちゃ安くなるやん!」と思いますよね。
でも、この金額は電気料金だけの計算ではないんです。
小さい文字なのでわかりにくいですが、「住ミカタ・保証パックの11,664円/年(税込)が含まれます。」とあります。
「住ミカタ・保証パック」に入っていることが前提での料金シミュレーションですよね。
つまり、住ミカタ・保証パックに入っていなければ、ほとんどメリットがありません。
年間の電気代が13万円くらいの場合、電気代は「290円」程度安くなります。
大阪ガスで電気もガスもまとめるメリットはない!?
大阪ガスの電気は供給件数90万件を突破しているので、かなりの方が切り替えているのでしょう。
ただ、料金メリットを考えると、大阪ガスに切り替える意味ってないんじゃないかなと個人的には思います。
結論!
「ガス床暖房」や「エネファーム」などを使っているのであれば、ガスは大阪ガスのままにしておいて、電気のみ関西電力から他の電気会社に切り替えるのがベストな方法です!
光熱費を安くするなら電気とガスは別々の契約にする
ここまで読み進めていただければ、ガスと電気をまとめてもお得じゃない理由は、わかっていただけたかと思います。
ガスと電気をまとめてもお得にならない理由は、たいしてお得にならないからですよね。
毎月の光熱費を効率よく安くするには、
- ガスは関西電力で契約する
- 電気は新電力会社で契約する
このパターンが効果的です。
新電力会社とは?
「電力自由化」によって、大手電力会社以外も電気を販売できるようになりました。
大手電力会社といえば、関西は関西電力、関東は東京電力、中部は中部電力といように、各地に昔から大手の電力会社がありますよね。
新電力会社とは、大手電力会社とは別に、「電力自由化」によって新しく電気を販売するようになった会社のことです。
大阪ガスも新電力会社の一つです。
新電力会社は数百社ありますが、基本的には大手電力会社より電気料金が安く設定されています。
新電力会社が関西電力より安い理由
新電力会社と関西電力、規模が大きいのは関西電力です。
大阪ガスと関西電力を比較しても、比べ物にならないほど、関電の方が規模が大きいです。
では、なぜ関電より規模が小さい新電力会社の方が料金が安くなるのか?
新電力会社は大規模な設備投資がいらないから!
東京電力や関西電力などの大手電力会社は、供給エリアの多くの人がたくさんの電気を使う時間帯に、電気がショートしないように設備投資をしています。
そのため、設備費用や人件費など莫大なコストがかかっています。
「その莫大な管理コストは誰が払うのか?」
もちろん、電気を契約している私たちです。
莫大な管理コストが電気料金に上乗せされているので、大手電力会社はどうしても電気料金が高くなってしまうんですね。
それに対して新電力会社は、大手電力会社のような大規模な設備投資が必要ありません。
新電力会社は、地域や契約者のターゲットを絞ることによって、小規模な設備で運営できます。
なので、東電や関電といった大手電力会社のような莫大な管理コストがかからないので、電気料金を安くできるというわけなんですね。
新電力会社に切り替えても停電やトラブル対応は問題なし!
「関西電力から変更すると停電になりやすいのでは?」
「緊急時の対応が後回しになってしまうのでは?」
こんな心配があるかもしれませんが、全く問題ありません。
電気の品質は変わりませんし、緊急時の対応も今までとおり関西電力が行います。
Q1.電力会社を変えると新たに電線を引かなければならないのでしょうか?また、自分だけ停電が多くなる恐れはないのでしょうか?A.今ある送配電網を使うので新たに電線を引くことにはなりません。 また、電気そのものの品質や信頼性(停電の可能性など)は、どの会社から電気を買っても同じです。 さらに、契約した電力会社が電気を調達できなかった場合でも、送配電網を管理する会社がその分を補給するので、ただちに電気の供給が止まることはありません。
契約した会社が倒産しても電気は止まらない
もし、契約した会社が倒産してしまっても、電気が止まったり停電になることもありません。
Q4.契約した電力会社が倒産したら電気の供給は止まってしまいますか?A.それによりただちに供給が停止することはありません。 新たな供給元が見つかるまでの間は、各地域の電力会社(東京電力、関西電力等)から供給を受けることになります。
電気代を安くするために5つのポイントで電力会社を選ぶ
新電力会社を選ぶためのポイントについてご紹介します。
- 基本料金が0円
- 契約期間の縛りがない
- 解約金が0円
- 事務手数料などの初期費用が0円
- 一律の電気料金単価
1.基本料金が0円
電気料金には、使っても使わなくても絶対に必要な基本料金が含まれています。
関西電力の場合だと、毎月330円程度(従量電灯A)かかっています。
月々330円かかるわけですので、基本料金だけで1年間で約4,000円です。
関西電力と同じように、基本料金が必要な新電力会社は多いのですが、中には「基本料金0円」の新電力会社もあります。
2.契約期間の縛りがない
プロバイダーや携帯電話の契約だと、「2年間以内に解約すると違約金がかかります」というのがありますよね。
契約なので縛りは致し方ないことですが、できれば好きなタイミングで契約変更したいですよね。
もし、ものすごく安い電気料金プランが出たときに、契約期間の縛りがあると変更できない可能性もあります。
そんなことにならない為にも、契約期間の縛りがない会社を選ぶのがベストです。
3.解約金が0円
電気代が安くなったものの、解約時に○千円・○万円といった解約金がかかってしまったら意味がありませんよね。
なので、解約金が0円の会社を選んだ方が良いですね。
私が調べた限り、解約時に数万円も取るような会社はありませんでしたので、あまり気にする必要はないかもしれません。
4.事務手数料が0円
ネット回線や携帯の契約時に発生する「事務手数料」です。
いつも思いますが、これって一体何のお金なんですかね?
なぜ申し込みの手続きをするだけで3,000円くらいの事務手数料を取られるのか・・・、ホントに謎のお金です。
契約する際は、事務手数料が0円の会社を選んだ方が良いですね。
5.一律の電気料金単価
毎月の電気料金が高い方ほど重要なポイントです。
電気料金の仕組みは電気を使えば使うほど、料金単価が高くなっていく仕組みになっています。
画像引用:関西電力公式サイト
これだと、たくさん電気を使う人はどんどん電気代が高くなっていってしまいますよね。
一律の料金単価であれば、どれだけ電気を使っても単価が変わらないので、電気代が高い人ほど恩恵を受けることができます。
月々の電気代が10,000円近くかかっているなら、料金単価が一律の電力会社を選ぶとお得になります。
5つのポイントを満たしているのはこの新電力会社
先ほど、ご紹介した5つのポイントを満たしているのは、以下の5社です。
Looopでんき
基本料金0円、一律の電気料金単価の先駆けの会社です。
スマートフォンのアプリで、1時間毎の電力使用量や節約額、請求情報などを確認することができるので、かなり使い勝手が良いです。
公式サイトで細かく料金シミュレーションできるので、お得になる金額がわかりやすいです。
親指でんき
ちょっとふざけた名前ですが、電気料金単価は最安級です。
「犬を飼っている人向け」のプランや、「日曜から夜更かしプラン」というTV番組のパクリのようなプランなど、かなりユニークなプランがあります。
あとは、何かにつけて「○○キャンペーン」が開催され、新規申込でAmazonギフト券がもらえたりします。
あしたでんき
「あしたでんき」は東京電力が作った新電力会社です。
大手電力会社が新電力会社も作るっていうのは、ちょっとセコイ気もしますが。
あしたでんきには、「標準プラン」と「たっぷりプラン」の2種類のプランがあります。
- 標準プラン:月々の電気使用量が300kWh以上向け
- たっぷりプラン:月々の電気使用量が700kWh以上向け
「たっぷりプラン」は「標準プラン」に比べて料金単価が安くなりますが、基本料金が3,000円かかります。
楽天のでんき
楽天クレジットカードを持っているなら、最有力候補だと思います。
電気料金を楽天ポイントで払うことができますし、電気料金200円で1ポイント貯まります。
加入時にエントリー不要で楽天ポイントが2000ポイントもらえます。
⇒楽天のでんき公式サイト
AIでんき
AIでんきは、人口知能(AI)と自動化運用によって、電気代の削減を実現している会社です。
「AIで運用する」と言われても、いまいちわかりにくいですよね。
「過去の電力使用状況から最適な電力供給を予測できる」から。人の手で運用するよりも格段に精度が高く、また運用自動化により人件費を削減できるため電気料金を大幅に削減することができます。
引用:AIでんき公式サイト
つまり、「過去の実績をもとにAIが運用するので、人が運用するより安くなりますよ~」ってことですね。
Looopでんき・親指でんき・あしたでんき・楽天のでんき・AIでんき|どこが一番安い?
各社の電気料金単価を比較してみました。
会社名 | 電気料金単価 |
Looopでんき | 22円/kWh |
親指でんき | 22円/kWh |
あしたでんき | 22.0円/kWh |
楽天のでんき | 22円/kWh |
AIでんき | 22.9円/kWh |
電気料金が一番安くなるのは、単価が安い「あしたでんき」です。
安いといっても、0.5円/1kWhの違いなのでほとんど違いはありませんが。
【こんな選び方がおすすめ!】
ちなみに我が家はLooopでんきに切り替えました。(理由:当時は5つの条件にあてはまるのがLooopでんきだけだった為)
【まとめ】大阪ガスと関西電力でまとめるよりも安くなる方法
電気とガスをセットで契約するよりも、毎月の光熱費が安くなる方法についてご紹介しました。
かなり長くなってしまったので、簡単にポイントをまとめます。
- ガスは関西電力、電気は新電力にした方が安くなる
- ガス床暖房を使っている場合は、ガスは大阪ガス、電気は新電力にする
- 新電力会社に変えても、品質・緊急時の対応は今までと同じ
- 新電力会社を選ぶポイントは、「基本料金0円」「契約期間がない」「解約金0円」「初期費用0円」「一律料金単価」
- 料金単価が安いのは、あしたでんき
申込みはネットで簡単に終わるので、面倒な手続きはありません。
書類のやり取りや工事もありませんし、関西電力への解約連絡は新電力会社がやってくれます。
なので、ネットで申込みすれば、あとは切り替わるのを待っておくだけです。
切替えは、電気の検針日(ガス検針日)に合わせて切り替わります。
1ヶ月単位で切り替わるようになっているので、料金が重なって請求されるようなことはありませんのでご心配なく。
1度手続きすれば、あとは毎月自動的に料金を安くしてくれるので、ぜひとも電力自由化やガス自由化の恩恵を受けてくださいね。