節分に恵方巻きを食べるのは、いまや当たり前の行事になっていますよね。
子どもの頃、東京の親戚に「節分には巻き寿司を食べるんだよ」と話しをしても、「何それ?」という反応が返ってきていましたが、今は全国的なイベントになっています。
ただ、恵方巻きを食べる時のルールって、やたらと多いように思います。
そのうちの一つが、今回ご紹介する「恵方巻きは無言で食べる」です。
家族団らんの夕食の時間に「ただただ黙ってご飯を食べる」というのは、ちょっと変わったルールですよね。
恵方巻きを無言で食べる理由や、 恵方巻きを無言で食べる意味、 恵方巻きを食べている途中で会話をしても良いのか?話しをするならどのタイミングで?についてご紹介していきます。
恵方巻きを無言で食べる理由は?
恵方巻きは無言で食べた方が縁起が良いとされていますが、どんな理由があるのでしょうか?
理由としては、恵方巻きの具材が関係しているようです。
オーソドックスな恵方巻きの具材は、七福神に見立てた七種類の具が入っています。
七福神に見立てた七種類の具材をのりで巻いている(福を包んでいる)ので、縁起が良いとされているんです。
ちなみに、七福神とは
恵比寿天
大黒天
毘沙門天
弁財天
布袋天
福禄寿
寿老人
の七福からなります。
1人神様っぽくない「老人」という名前をつけられている方がいますが・・・
この七福神に見立てた具材が巻かれた恵方巻きを食べる時に、話しをすると福が逃げていくとされているんです。
「話す⇒離す⇒福を離す」
ダジャレみたいですが、福を離すことになるので、無言で食べるのが良いとされています。
では、恵方巻きを無言で食べることに意味や縁起が良いとかは関係なく、ただのダジャレからきているのかというと、そういうわけでもありません。
次は、その理由について紹介していきます。
恵方巻きを無言で食べる意味は?
恵方巻きを無言で食べるのは、「話す⇒離す⇒福を離す」という理由だけではなく、別の意味もあります。
無言で食べる意味は、神社の無言参りからきているともされています。
神社の無言参りというのは、簡単に言うと「お祈りが終わるまで会話してはいけない」というものです。
無言祭りの発祥は、京都の祇園祭で、祭りが開催される期間中の7月17日~24日の間、神輿が御旅所という神様の休憩所に滞在します。
この神輿には神様が乗っているので、神様が休憩所にいる間にお参りをします。
神様がいる間に、毎日御旅所にお参りを続けて、願いごとをすれば、願いが叶うといわれています。
ただ、1つ大事な決まりがあります。
それは、”自宅から御旅所の往復で誰とも話してはいけない”というルールです。
かなり厳しいルールですよね。
例えば、家から向かう途中で知り合いにあっても、会話はもちろん、挨拶をするのもダメなんだそうです。
会話や挨拶をしてしまうと、願いが叶わないとされているんです。
だから、無言参りなんですね。
ただ、無言参りには、もう一つ説があって、毎日ではなく1日に7回お参りするというものもあります。
この場合は、自宅から御旅所までではなくて、祇園から御旅所までの間を7往復します。
途中で、挨拶や会話をしてしまったら、最初からやり直しになるそうです。
どちらにしても、願いごとを叶えるには、それだけ大変ということですね。
神様にお願いごとをする時は無言でお参りする、ということから、”恵方巻きは無言で食べる”ということに繋がっているようです。
恵方巻きは会話しながら食べても良いの?
恵方巻きを無言で食べる理由や意味はわかりましたが、「食べ終わるまで会話してはいけないの?」かというと、そういうわけではありません。
無言で食べるのは、お祈りしている間だけです。
神社やお寺に参拝に行った時、手を合わしてお願いごとをする時は無言ですよね。
誰かと会話しながら、神様に手を合わせないと思います。
自分の心の中で、「神様、どうか○○を叶えてください、お願いします」と念じますよね。
お祈りが終われば、家族や友人と会話すると思います。
それと同じで、恵方巻きもお祈りしている間は黙って食べて、お祈りが終われば、みんなで楽しく食べれば良いですよ。
なので、最初の一口二口でお祈りを終わらせて、あとは話しや会話をしても大丈夫です。
我が家も、毎年そうやって恵方巻きを食べています。
もし、無言参りの風習通りにする場合は、食べ終わるまで無言ということになりますね。
恵方巻きを無言で食べる理由は?まとめ
恵方巻きを無言で食べる理由は、「話すと福を離す」ことになるということと、神社の無言参りからきているとされています。
恵方巻きの方角って誰が決めている?今年の恵方はただの演出!?
ただ、これもハッキリしたものではありませんので、参考程度にして、自分の食べやすいようにして食べるのが一番良いですね。